DRFマグネシウム合金は、川本重工株式会社・豊橋技術科学大学により新開発された組織制御技術「DRF(Deformation Restricted Forging)法」により、マグネシウム合金AZ80に飛躍的な高強度化を施した高強度素材です。
希土類添加型マグネシウム合金よりも製品価格面で優れております。
切削加工が容易であり、切削加工素材として使用することで通常のAZ80鍛造品以上の高強度を得ることができます。
また、鍛造加工においても低い加熱温度で加工を行うことができ、鍛造ビレットとして使用することで通常のAZ80鍛造品より高強度となります。
また、微細かつ均一な結晶組織を持つことから表面処理性や耐食性に優れています。
DRFマグネシウム合金棒 φ46×500mm |
切削加工例 | 表面処理例 (化成処理・陽極酸化) |
比較基準 |
一般的なMg合金 |
希土類添加型Mg合金 |
DRF マグネシウム合金棒 |
材料価格の安さ (星マークが多いほど安価で入手しやすい) |
★★★ 流通量が多く安価 |
★ 高価で入手しにくい |
★★ 汎用合金ベースで安価 |
---|---|---|---|
強度 | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
切削加工性 | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
表面処理性 | ★★★ | ★ 析出相の影響あり |
★★★★ 溶体化による析出相抑制 +結晶粒微細化 |
品名 | DRF マグネシウム合金棒 |
---|---|
材質 | AZ80 |
比重 | 1.81 |
形状 | φ46mm×500mm (500mm以内であれば切断販売可) |
機械的性質 | 引張強度390MPa前後、伸び6%前後 (実績値は下記グラフに記述) |
DRFマグネシウム合金は、引張強度390MPa、降伏強度310MPaに達しています。一般的なMg合金や希土類添加型Mg合金と比較すると、大きく上昇しています。(下グラフ参照)
DRFマグネシウム合金の強化機構は主に3つあります。
① 双晶形成による結晶粒微細化
② 転位密度増加による加工硬化
③ 押出母材の集合組織による集合組織強化
中央部と表面付近の組織に大きな差異はなく、均一な組織を形成しています。(下画像参照)
EBSD観察像 (左)中央部 (右)表面付近
DRFマグネシウム合金は結晶粒が微細かつ均一であるため、一般的なマグネシウム合金と比較して、表面処理性や耐食性が良好です。
潮風・雨風にさらされる過酷な環境下での3年間の暴露試験では、黒く均一な不導体被膜を形成し、長期間留置しても腐食は進展しませんでした。
DRFマグネシウム合金棒の表面処理サンプル
(φ40×H10mmの化成処理および陽極酸化)
DRFマグネシウム合金棒の暴露試験の様子
(宮古島暴露試験場にて3年間留置。黒色被膜を形成するが、腐食は進展せず。)
DRFマグネシウム合金棒の温間押し曲げ加工例
(200℃)
DRFマグネシウム合金棒の温間鍛造加工例
左:フランジ付きシャフト 右:ギヤー素材
株式会社菊水フォージング様ご提供
法人・個人問わず、1個から販売可能です。切り売りも可能です。
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